テキーラを楽しく飲む
西部劇に登場するメキシコの風景。
砂塵の中を馬で旅してたどり着いた、漆喰が白い小さな酒場。
ドアを開けて、服を覆った砂をバサバサと払いながら「オヤジ!テキーラ!」。テキーラはワイルドなイメージがあります。
でもテキーラってどんな酒?
テキーラはテキーラ村の酒だった
テキーラとはメキシコの蒸溜酒です。
メキシコのハリスコ州、グアダラハラ市近郊のテキーラという地域に1700年代から作られている地酒です。
テキーラとは地名で、テキーラ村の酒だったのです。
シャンパーニュ地方のシャンパンやコニャック地方のコニャックと同じように、テキーラは原産地呼称が認められいる数少ない酒の一つです。
つまりテキーラでつくられなければテキーラとは呼べません。
メキシコでのみ生育している竜舌蘭の一種ブルーアガヴェを原料として作られます。
テキーラの製造過程はメキシコ政府の定める公式の基準があり、それをクリアしないとテキーラを名乗ることはできません。
強い酒というイメージがあるテキーラですが、ぜひ一度ストレートで飲んでみることをおすすめします。
どんな酒でもストレートで飲めば、当然口当たりは強くなります。でもテキーラには、ブルーアガベ持つ爽やかな風味とほのかな甘さがあって、女性にも好まれているのです。
テキーラはカクテルのベースにするだけではもったいないスピリッツです。クセになる美味しさがあります。
テキーラの正式な飲み方
しばらく前にテキーラの飲み方を調べている時に、日本テキーラ協会のサイトを見つけました。そこに記載されていた伝統的なテキーラの飲み方です。
テキーラを飲む時用意するものは、カバジートと呼ばれる縦長のショットグラス、塩、1/8ほどにくし切りにしたライムの3つ。
この3拍子のリズムで呑みます。
1、ライムを口で絞るようにかじり
2、酸っぱいうちに間髪を入れずにテキーラを流し込む
3、飲んだら人差指と親指の「又」のところに置いた塩をペロっと舐めて次に備える
ライムはレモンでも代用でき、レモンの方が好きという方もいます。1/8ほどの小さなくし切りをたくさん用意して、絞りかすをどんどんテーブルに積みあげていくのもワイルドですし、大きな半切りを少しずつかじっていくのもプロっぽいです。
ライムのビタミンCは喉をアルコールから保護すると言われています。カバジートは普通のショットグラスでもOKです。塩は元々は「グサーノ・ロホ」と呼ばれるアガヴェの葉に棲む赤いイモムシを乾燥させた粉をブレンドしたピンクの塩でしたが、
現在はチリパウダー入りやピンク色の岩塩で代用される事がほとんどです。普通の塩でももちろん代用できますが、マリアージュとしては岩塩が合うように思います。
ハードな酒テキーラを本気で飲む
テキーラを本気で飲む場合、この飲み方しかありません。
ライムをかじるときは、唇が濡れないように、歯で果肉をかじって口の中にライムの果汁を含みます。ライムは酸味があまり強くないので。ガブッといけます。
そしてテキーラを飲むときは、ガッ! とショットグラスの何分の1かを口に流し込み、すかさず岩塩を舐めます。
テキーラのハードな風味に、ライムの香りと酸味、岩塩のマイルドな塩辛さがミックスされた、なんともワイルドな味わいは、新鮮で刺激的な美味さです。
ライムと岩塩で、テキーラの風味を和らげようとしているわけではなく、それぞれの刺激がそれぞれの風味を引き立てるのです。
刺激的で楽しいテキーラの飲み方
なお、塩は岩塩でなければなりません。普通の塩は塩辛いだけでまろやかさがなく、強い塩分が他の味を打ち消してしまいます。
岩塩のマイルドな旨味は、ただの塩とは全く別のものです。強い塩気はテキーラの風味もライムの香りも破壊しますので必ず岩塩にしてください。
また、テキーラにはライムが合います。ライムとレモンは同じ柑橘類でも風味も酸味も全く異なります。レモンで代用できないこともありませんが、”ワサビ” の代わりに”ショウガ ”を使うような感じになります。
レモンは香りより酸味が強烈で震えるくらいですが、ライムの酸味は穏やかで、香りがはるかに勝ります。
ライムも岩塩もどこにでも売っているわけではありませんし、値段も倍ぐらいします。でもどうせ飲むなら美味しく飲みましょう。
テキーラを飲む時は、真剣にテキーラを飲む
どちらにしてもテキーラは晩酌で飲む酒ではありません。
テキーラを飲む時は、真剣にテキーラを飲みます。
ただ一つ注意が必要なのは、この飲み方をしていると確実に酔っ払います。最初の一杯か二杯をおいしく飲んだら、次はカクテルを楽しみましょう。
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